たそがれシネマ

最近見た映画など。

もっかのベスト5!(2012/03/23)

東京近辺で上映中の映画のうち、現在オススメするベスト5は以下の通りです。

 

1.【ピープルVSジョージ・ルーカス
(【スター・ウォーズ】を巡る熱狂的なファン達の壮大な愛と憎しみのサーガ。)

 

2.【ニーチェの馬
(文明のたそがれってこんななのかな。あんまり恐くて泣くかと思った……。)

 

3.【シャーロック・ホームズ シャドウゲーム
ガイ・リッチー監督絶好調 ! プロットががっちりしてるので集中力が必要かも。)

 

4.【フラメンコ・フラメンコ
(スペイン芸術の魂を凝縮した歌と踊りと演奏。フラメンコなんて分からんという人もとりあえず観とけ。)

 

5.【おとなのけんか
(本音と建前の応酬って万国共通。J・フォスターとK・ウィンスレットの共演だけでも見る価値あり ! )

 

【ピープルVSジョージ・ルーカスを見て、そういえば家にある【スター・ウォーズ】のビデオは特別編(オリジナルの三部作にデジタル修正を加えたバージョン)だったなぁと思い出しました。私も新三部作(エピソード1~3)は余計だったかなとは思ってますが、オリジナル版はリアルタイムでは見ていないし、そこまでの思い入れはありません。でも【ピープル…】に登場する熱狂的ファンの皆様は特別編すら許せない人が多いみたい。思うに、どの人も最初にこの作品に出会ってしまった時の強烈な原体験を追い求めているふしがあるようで、そりゃぁいろんな意味でその再現は難しいだろうから、そんな幻と戦い続けなければならなかったジョージ・ルーカスもさぞや難儀なことだったろうと思います。しかし、これだけ多くの人々の人生を狂わせたこの作品がいかに巨大な存在であったかということにも、改めて思いを馳せたりも致します。

 

他の映画の話も少々。

マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙】は、私以上の年代だとリアルタイムのサッチャー政権時代をいろいろ思い出してしまいますが、彼女が男性達に伍して政治家として成功する姿を描きたかったのか、それを支えた夫との関係を描きたかったのかどうもよく分からず、加えて、認知症を患っているとされる現在の姿を想像で作り出してまで描くことの意味も分からない。総じて、いろんなことに目配りするあまり、何をしたかったのかよく分からない映画になってしまったのではないかと思います。

【おかえり、はやぶさ】は、さすがに“はやぶさ”ネタも3本目ともなると飽きてしまい、日本には他に明るいネタはないのかと言いたくもなりますわな~。まぁ手堅くまとまっているとは思いますが、パンチに欠けるきらいもある。でも私は『まえだまえだ』が好きなので、旺志郎くんが出ている(しかもココリコの田中さんと親子役 ! )というのはちょっとポイント高かったです。

岩井俊二監督の【friends after 3.11】は、CSなどで放送されたバージョンを見たため劇場版は見に行きませんが、未見の方はご覧になってみてはいかがでしょう。個人的に、本編に登場する全員の意見に賛成できた訳ではありませんが、長年活動を続けてこられた方々や研究者の方々などの知見は傾聴に値するのではないかと思います。でも【A】【A2】の森達也監督が共同監督をしている【311】は見に行かなくていいですよ~。理由は以下のブログが的確に指摘している通りです。(私はそれでも見に行ってしまい、すっげぇ後悔しました……。)

森達也がイッちまった件 映画 「311」気持ち悪すぎ