最近見た映画 (2016/12/31版)
最近、こんな映画を見ました。
【ニーゼと光のアトリエ】
ブラジルの実在の女性精神科医ニーゼ・ダ・シルヴェイラをモデルにした物語。芸術療法や動物療法も今でこそ当たり前だけど、女性の地位が今より全然低く、患者の扱いもひどかった半世紀以上も前に行うのはさぞや苦難の連続だっただろう。
【14の夜】
ある14歳男子のいろいろなことがありすぎた一夜。煩悩と怒りと訳の分からない衝動で鬱屈する男子中学生って、こればかりは女性作家には逆立ちしても描けない世界。主演の犬飼直紀くんのナイーブさが素晴らしい。
【こころに剣士を】
監督はフィンランド人、舞台はエストニアの合作映画で、スターリン政権下で秘密警察に追われながら子供達にフェンシングを教えた実在の指導者を描く。このフェンシングクラブは今でも続いているんだそうな。
【幸せなひとりぼっち】
偏屈で変わり者で一人で生きることに疲れたじいさんが、近所に越してきた一家との交流をきっかけに、自分の人生を照らしてきた妻との記憶を今一度思い起こす。スウェーデン映画には人間観察が緻密な秀作が多いと改めて思った。
【アズミ・ハルコは行方不明】
アラサーと二十歳と女子高生でもう“三世代”としてカウントするんだってさ、わーい。その細かい区分がババアにはもうよく分からない。でも人生楽しくなるのは三十からだぜ。みんな頑張ってね。
【ヒッチコック/トリュフォー】
ヒッチコックとトリュフォーの『映画術』は大~昔に読んだのだが、このインタビューの音源が残っているとは知らなかった。そして、この本を読んで、自分は映画を作る方にはからっきし興味がないのだと悟ったことも思い出したな(笑)。
【グレート・ミュージアム ハプスブルク家からの招待状】
ウィーン美術史美術館の大規模改装を機に製作されたドキュメンタリー。ヨーロッパの大美術館のドキュメンタリーは取り立てて珍しくないほどたくさんあるけど、どこでも美術に身を捧げた人々が真摯に働いているのが心に残る。
【風に濡れた女】
主演のお二人によると、これは獣が交わる話なんだそうで……成程。ごめんなさい、私、今ちょっと他のことで頭がいっぱいで、男性の描くエロスなんて単純すぎてつまんないと思ってしまったかも。でも主演の永岡佑さんはカッコいいですね。
【聖杯たちの騎士】
薄っぺらい享楽的生活を送るハリウッドセレブの脚本家と6人の美しい女性達。LoveとLifeを20年間ほったらかしにしてきた某リビングレジェンドの女性遍歴もちょっとこんなだったかも、ということにしか興味が湧かなくてすいません……(もっとも、レジェンドはもっと本業一筋だったと思うけど)。
【海賊とよばれた男】
出光の創業者をモデルにした話なんだそうで、日本のエネルギー政策にさほど興味がない人にはそれほど面白くないかもしれない。ていうか、私、この原作者が大っ嫌いでして。山崎貴監督、いつまでこの人の原作で撮るおつもりなんですかね……。
えーと、今回はいつもにも増してアホな感想でごめんなさい……。年内の更新はこれで最後です。皆様、どうぞよいお年をお迎えください。