たそがれシネマ

最近見た映画など。

最近見た映画 (2019/02/11版)

 

最近、こんな映画を見ました。

 

バジュランギおじさんと、小さな迷子
口がきけなくなったパキスタンの山村の少女がインドのイスラム寺院に願掛けに行き、親とはぐれて迷子になるも、インド人青年に助けられて何とか帰郷を果たす、という物語。とにかく女の子がめっさ可愛い!そして青年はバカがつくほど馬鹿正直……でもだからこそ、その愚直な無私の優しさに心打たれる。ところで、本作が大ヒットするくらいだから、政府間の思惑とは裏腹に、インドの多くの市井の人々はパキスタンと仲良くやっていきたいと願ってるんじゃないすかね。

 

ホイットニー オールウェイズ・ラヴ・ユー
2012年に亡くなったホイットニー・ヒューストンのドキュメンタリー。大ファンという訳ではなかったけれど世代的にはドンピシャで。全盛期の彼女の美貌と才能は本当に輝くばかりだったのだなぁと改めて思い出し、それだけに、麻薬に蝕まれた彼女の声がガッサガサになっていくのが本当に辛かった。彼女がどこで道を間違えてしまったのかと言っても詮ない。今はただ彼女の魂が安らかであるように祈りたい。

 

この道
北原白秋山田耕筰と出会って名曲の数々を世に遺すまで。北原白秋という人は、歌のイメージとは裏腹の無茶苦茶な人だったんだなぁ。でも、ただ品行方正な人よりも、自らの人格のほころびに苦悩しているような人の方が、人間の真実をより照らし出すことができるのかもしれない。ところで、「赤とんぼ」の作詞は三木露風でしたね……勘違いしてましたすいません!

 

夜明け
是枝裕和監督と西川美和監督が立ち上げた制作者集団「分福」の新人・広瀬奈々子監督のオリジナル脚本作。過去に取り返しのつかない過ちを犯した青年と初老の男性の心情……には個人的には寄り添いきれなかったかもしれないけれど、彼等を演じる柳楽優弥さんと小林薫さんの存在感は圧巻だった。

 

ヒューマン・フロー 大地漂流
中国にいられなくなり現在ではベルリンで教鞭を取っているというアイ・ウェイウェイ氏(基本アーティストなんだけど肩書きが多すぎて分からん)が世界中の難民キャンプを訪れるドキュメンタリー。1つ1つは聞いたことがあっても、これだけの数の難民キャンプを実際に巡ったことがある人は少ないのでは。本作の製作時点で世界中の難民の人口は約6500万人。難民問題には人類の病理が凝縮されている、と改めて思う。

 

マイ・ジェネレーション ロンドンをぶっとばせ!
60年代ロンドンのユース・カルチャーの勃興と衰退を、自らも渦中にいたマイケル・ケインがプロデューサーとして案内する。ケイン氏の言う通り、イギリスの歴史の中では特に、労働者階級の若者達が中心となって文化を創造するというのは画期的な出来事だったのかもしれない。

 

ヴィクトリア女王 最期の秘密
イギリスのヴィクトリア女王の最晩年にインド人青年の侍従がいたという、最近明らかになった実話を元にしたスティーヴン・フリアーズ監督作。デイム・ジュディ・デンチの圧倒的な女王様感は揺るぎない。しかし、コメディ・タッチと言うけれど、次期国王のエドワード7世らがこの事実を闇に葬ったという展開は割と笑えないぞ。

 

愛と銃弾
ナポリを舞台にしたノワール・アクション?ラブ・ストーリー?いやいや……ミュージカル !? ごった煮の摩訶不思議なテイストのイタリア映画。終わってみて残った怒濤のようなB級テイストもこの映画の愛すべき個性、なんだろうなきっと。

 

 

新井浩文さんの件で、頭の中がぐしゃぐしゃになったままです。芸能マスコミの言うことは何を信用していいのかさっぱり分からないので、当面、今後の捜査の成り行きを見守りたいと思います。