たそがれシネマ

最近見た映画など。

もっかのベスト5!(2014/07/26)

 

東京近辺で上映中の映画のうち、現在オススメするベスト5は以下の通りです。

 

1.【大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院
(沈黙に支配された生活の中に祈りがある。この世のどこかにあるなんて思えない世界。見る脳内デトックス。)

 

2.【思い出のマーニー
(周囲とうまく距離が取れなくてささくれる時期って誰にでもある。だからきっと彼女達のことをずっと覚えているだろう。)

 

3.【リアリティのダンス
(A・ホドロフスキー監督がチリ出身って知らんかった。あの創造力の根っこにはマジックリアリズムがあったのねー。)

 

4.【ジゴロ・イン・ニューヨーク
ジョン・タトゥーロ監督・主演。理屈っぽくないウディ・アレン(今回は共演のみ)監督作みたいでなんか好き。)

 

5.【マダム・イン・ニューヨーク
(英語を喋れないのがそんなに悪いかオラ。うまく話せなくて戸惑った経験のある総ての人に捧げたい。)

 

5.【黄金のメロディ マッスル・ショールズ
ネイティブ・アメリカンが「歌う川」と呼ぶテネシー川のほとりに伝説の音楽スタジオがあったそうな。)

 

5.【革命の子どもたち
赤軍派のウルリケ・マインホフと重信房子。似たような立場にいても全く対称的な人物だったのだなぁ。)

 

5.【消えた画 クメール・ルージュの真実
(手作りの泥人形でポル・ポト革命の大虐殺を描く。監督も当時虐殺を生き延びた少年だったとか。)

 

(次点)【太秦ライムライト
(昔のような隆盛は望めなくても、時代劇の火は絶やさないで欲しいなぁ。全然ないと寂しいじゃん。)

 

(次点)【ダニエル・シュミット 思考する猫
(D・シュミット、フレディ・ムーラー、アラン・タネールなどのスイス人監督作の独特の静けさが好きだった。)

 

 

先日公開された【プリズナーズ】が記憶に新しいドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の【複製された男】を楽しみにしていたのですが、まーこれが全然さっぱり清々しいほどに訳の分からない映画でした!
後で聞いた話によると、これは浮気男の心象風景を描いた映画なんだそうで、「複製された男」というのも要するに主人公の浮気男本人のことらしい。成程、少しは分かったような気がしたけれど、しかし、浮気男の心の内なんてますますどうでもいいというか、全然興味ないしなー。困ったなぁ。

 

思い出のマーニー】は決して派手な映画ではないので、【アナと雪の女王】ほどのメガヒット作にはならないのではないかと思います。それでマスコミが「ジブリの負けじゃね?」「もう終わりじゃね?」的なことを面白おかしく書き立てるさまが今から目に浮かぶような気がします。まぁ当のジブリ鈴木敏夫氏がことあるごとにジブリ解散の可能性を口に出したりしてるからなぁ……。でも個人的には、「夏の男になりたいな~」と歌っていた雪だるまのオラフ君以外は【アナ…】の記憶が既におぼろげなのに対し、杏奈とマーニーのことや映画の中の北海道の数々の風景は、これから何年経っても、折に触れ思い出し続けるのではないかという予感がしています。個人個人の好みがあるので、どちらの映画がより好きかというのは人それぞれでしょうが、少なくとも、興行成績は必ずしも映画の質の善し悪しのモノサシにはならないぞ、ということは先に言っときたいと思います。