おばさんシネマ

最近見た映画など。

最近見た映画 (2017/09/18版)

最近、こんな映画を見ました。 【散歩する侵略者】人間から“概念”を奪う宇宙人を想定した思考実験。個人的にこれが黒沢清監督の最高傑作だと思うのは、今までの作品の中で最もストレートに愛を描いているから。女優として完全に第二期に突入した長澤まさみさ…

最近見た映画 (2017/08/17版)

最近、こんな映画を見ました。 【ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣】ウクライナ出身の天才バレエ・ダンサー、セルゲイ・ポルーニンのドキュメンタリー。現代に生きている人間であれば、傷ついたり悩んだりするのはむしろ当然で、それが奇矯…

最近見た映画 (2017/07/16版)

最近、こんな映画を見ました。 【残像】ポーランドで社会主義政権に弾圧された芸術家ヴワディスワフ・ストゥシェミンスキを描く。アンジェイ・ワイダ監督が一生を掛けて戦ってきたものがこの映画に詰まっている。真の巨匠の遺作にふさわしい作品だった。 【…

最近見た映画 (2017/06/12版)

最近、こんな映画を見ました。 【武曲 MUKOKU】剣道をテーマにした作品を見たのは『六三四の剣』以来かも。常人には理解しがたい命のやり取りをする道があり、その中で苦しみ抜く綾野剛さんが凄い。村上虹郎くんとの化学反応は必見!個人的にはこれが熊切和…

最近見た映画 (2017/05/03版)

ここ2ヵ月でこんな映画を見ました。 【彼らが本気で編むときは、】私の好きなものばかりたくさん詰まった映画。リンコさんとマキオくんのカップル最強!周りの人物の描き方も丁寧。そして、ち○こを108個編んで供養するという発想がぶっ飛んでいて素晴らしい…

最近見た映画 (2017/02/25版)

最近、こんな映画を見ました。 【沈黙 サイレンス】個人的にはマーティン・スコセッシ監督の最高傑作なんじゃないかと思う。もしかしたらこのまま今年No.1になってしまうかもしれない。 【サバイバルファミリー】おそらく、先の震災時に停電で右往左往したひ…

映画【ゴンドラ】の思い出

伊藤智生監督の【ゴンドラ】という映画のリバイバル上映があり、大昔にテアトル新宿で観て以来、ほぼ30年ぶりくらいに拝見させて戴きました。 伊藤監督は、このたび30年ぶりに二作目の劇場用長編を撮ることを決意し、その決意をより確かなものにするために本…

『ユーリ!!! on ICE』ってどんな話?と聞かれたら

もし、知人の中年男性・中年女性諸氏に『ユーリ!!! on ICE』ってどんな話?と聞かれたら何て答えたらいいのかな?と、この間から考えていて。 で、なけなしの記憶を総動員して頭の中で検索を掛けたら、自分の中で一番近いと思ったのは『エースをねらえ!』だ…

『ユーリ!!! on ICE』が怒濤のラブ・ストーリーだった話(前編)

去年の終盤から『ユーリ!!! on ICE』にどハマリしてしまった話は先日ちょろっと書きましたが、『ユーリ!!! on ICE』の何がこんなに自分の心を捉えてしまったのか……? 本格男子フィギュアスケート・アニメであり、主人公や10人以上いるライバル選手それぞれの…

『ユーリ!!! on ICE』が怒濤のラブ・ストーリーだった話(中編)

本作の原案の久保ミツロウ先生と山本沙代監督は、男子フィギュアスケートの世界をアニメにしたいという動機が根本的にあって、そこから外国人コーチと日本人選手の話を発想していったということです。最初は、本作のもう1人の中心人物であるユーリ・プリセツ…

『ユーリ!!! on ICE』が怒濤のラブ・ストーリーだった話(後編)

(注:今回は特にネタバレ成分および手前勝手な解釈成分が高いので、嫌な方は読まないで下さいね。) 勇利の様子が時々おかしくなるところはそれまでも度々見受けられたのですが、まさか最終話の直前でヴィクトルに別れを告げるとは……。 別れと言っても、自…

『ユーリ!!! on ICE』で好きなキャラ

『ユーリ!!! on ICE』には中心となる3人の人物以外にも魅力的なキャラクターがたくさん出てきますが、その中でも自分が特に好きなキャラクターのことをちょっとだけ書かせて下さい。 まずはみんな大好きなピチット・チュラノン君。嫌な人物というのがほぼ登…

2016年の個人的ベスト20映画

2016年の個人的ベスト映画です。 1.【シン・ゴジラ】2.【この世界の片隅に】3.【リップヴァンウィンクルの花嫁】4.【葛城事件】5.【ひそひそ星】6.【永い言い訳】7.【怒り】8.【日本で一番悪い奴ら】9.【オーバー・フェンス】10.【後妻業の女】11…

最近見た映画 (2016/12/31版)

最近、こんな映画を見ました。 【ニーゼと光のアトリエ】ブラジルの実在の女性精神科医ニーゼ・ダ・シルヴェイラをモデルにした物語。芸術療法や動物療法も今でこそ当たり前だけど、女性の地位が今より全然低く、患者の扱いもひどかった半世紀以上も前に行う…

(前回の続き)アニメがいっぱいな話。

前回の記事に少しだけ書いた【この世界の片隅に】ですが、口コミでじわじわと観客動員数を伸ばしてきているそうですね。館数拡大・ロングランの様相を呈してきたようで、喜ばしい限りです。 既にご存じの方も多いかと思いますが、【この世界の片隅に】は、戦…

最近見た映画 (2016/12/05版)

最近、こんな映画を見ました。 【この世界の片隅に】今年ナンバーワンの呼び声も高い。特に異論は無い。 【ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気】同性のパートナーに遺族年金を残そうとして戦ったカップルの実話の映画化。性的マイノリティの権利獲得という側…

最近見た映画 (2016/11/15版)

最近、こんな映画を見ました。 【永い言い訳】自分の傷だけに延々と囚われ続けて、新たな毒を周りに撒き散らし続ける困ったちゃん。わーものすげぇ近親憎悪。人間のこんな部分を欠陥とあげつらわず“人間なんてこんなものっすよ”と描く西川美和監督は、少なく…

最近見た映画 (2016/10/18版)

最近、こんな映画を見ました。 【怒り】“怒り”とは人を信じ切れなかったことへの慟哭であるように思えた。日本映画界の最良の部分を結集して創られた紛れもない傑作でしょう。 【オーバー・フェンス】【海炭市叙景】【そこのみにて光輝く】に続く佐藤泰志原…

最近見た映画 (2016/09/16版)

最近、こんな映画を見ました。 【後妻業の女】果てしなく暴走する大人の欲望は、ギラギラしててあまりにもグロテスクで、もはや笑うことしかできない。若い人こそこれを見て、トラウマを思い切り植え付けられて、大人のガサガサした世界への免疫でも作っとけ…

イギリスを見習いたい。

リオ五輪ロスに陥っている皆様、こんにちは。 映画に関係のない話題でごめんなさい。だけど、今回のリオ五輪の開会式の演出は【シティ・オブ・ゴッド】【ブラインドネス】のフェルナンド・メイレレス監督だったので、全くの無関係でもないのでは(こじつけ)…

【シン・ゴジラ】は究極のお仕事映画だ。

【シン・ゴジラ】 については、もう既にいろんな人がいろんなことを書いていらっしゃいますが、やっぱり私にも少しだけ書かせてください! 最初、一瞬、官僚や自衛隊ばかりをかっこよく描きすぎでは?と思いましたが、現在の日本に実際にゴジラのような災厄…

最近見た映画 (2016/08/11版)

最近、こんな映画を見ました。 【シン・ゴジラ】初代ゴジラに匹敵すると言っていい邦画最高峰のディザスター・ムービーであり、また究極のお仕事映画なのではないかと思う。尾頭課長補佐こと市川実日子さんが意外な人気を博しているのがちょっと嬉しいです。…

【シリアの花嫁】の思い出

いくら書いてもいっこうにうまく書けませんが、やっぱり書いておこうと思って書きました。ご笑読戴ければ幸いです。 ********************************************************************** 最近、【シリア・モナムール】(2014年、シリア/フランス)とい…

最近見た映画 (2016/07/09版)

最近、こんな映画を見ました。 【葛城事件】理解しがたい頑迷さと虚勢。独りよがりな視野の狭さと自己中心性。私はかつて、こういうおっさんが、世の中のすべての不幸の元凶だと思っていた。赤堀雅秋監督の名を今すぐ日本の現役トップ10監督の1人として記憶…

最近見た映画 (2016/06/04版)

最近、こんな映画を見ました。 【ひそひそ星】園子温監督の新境地にして『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』の遠い遠い親戚?ひそやかに仕事を続けるアンドロイドの目に人類の没落はどう映るのか。人工知能の話題が頻出し始めた今の時代だからこそいろいろ…

最近見た映画 (2016/05/09版)

最近、こんな映画を見ました。 【モヒカン故郷に帰る】訥々とした語り口の中に隣人愛(今回の場合は親子愛)がじんわりと滲み出してくるタッチがいつもながら素敵。今後、日本で山田洋次監督の遺伝子を受け継いでいくのは、もしかして沖田修一監督なのではあ…

最近見た映画 (2016/04/08版)

最近、こんな映画を見ました。 【リップヴァンウィンクルの花嫁】かりそめの関係しか存在しないような世界にも真心や真実はちゃんと存在していて、だから人間は生きていける。【リリイ・シュシュのすべて】と本作を撮ったので、岩井俊二監督はもう巨匠ってこ…

最近見た映画 (2016/03/11版)

最近、こんな映画を見ました。 【十字架】いじめ、ダメ。ゼッタイ。は当然ながら、周りの人々が当人の死により負った傷とどのように向き合っていくのか、と部分を丹念に追っているところが素晴らしい。永瀬正敏さんは日本映画界の至宝になりつつあると思う。…

最近見た映画 (2016/02/11版)

最近、こんな映画を見ました。 【サウルの息子】ナチスのガス室の話は読んだことはあるけれど、実写で再現してしまうとこんなにも恐ろしいものか(画面では大分ぼやかしてはいるけれど)。総ての人間性が徹底的に剥奪された世界で最後の尊厳を守り抜こうとし…

2015年の個人的ベスト20映画

2015年の個人的ベスト映画です。 1.(該当なし)2.【あん】3.【バケモノの子】4.【消えた声が、その名を呼ぶ】5.【私たちのハァハァ】【ワンダフルワールドエンド】6.【バードマンあるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)】7.【KANO 1931海の向こうの…